

2014年下期より「リクルートマネジメントスクール チケット制サービス(旧:リクルート ラーニングクラブ)」を導入。かつては管理系部門や現場社員が講師やファシリテータとなり研修を行うことが多かったが、企業規模の拡大、社員数の増加に伴い、特に知識・スキル別研修において、従来の研修の補完の位置づけで運用をスタート。対象は全社員だが、新任マネージャーや新人、若手社員からの受講希望が多い。

当社は創業当時から業務を通じて学びを深めることに重きを置いています。日進月歩のインターネット業界では、既存の技術・知識はすぐに陳腐化してしまうからです。したがって、「現場での学び」を重視しつつ、、管理系部門や現場社員が講師になって研修を実施してきました。しかしながら、会社の規模が大きくなるにつれて、特に知識・スキルという分野において、学びを求めている社員に対し、均等に研修機会を与えることが難しい状況になっていました。
会社の想いを伝える「理念浸透」や、当社の理想とする「リーダーシップ」に関する内容は引き続き内製化で実施するべきですが、コミュニケーションやロジカルシンキングなどの一般的な内容に関してはプロの知見を活用したほうが効率的かもしれません。そのため、内製化すべき研修は継続しつつ、それ以外は外部を活用するという具合に、社員教育に「メリハリ」をつけたのです。
数ある研修サービス提供会社のなかで、リクルートマネジメントスクールを選んだ決め手は「導入スピード」と「質の担保」でした。初期費用はほとんどかかりませんし、チケット制なので使う分だけ購入すれば、無駄なコストはかかりません。また長年研修サービスを提供している会社が運用しているという安心感もありました。導入に至るまでの担当者とのやりとりも非常にスムーズで、こちらの質問に対して丁寧に答えていただいたのもありがたかったです。また、一流の講師が研修を担当され、アンケート等をとおして質を担保するという仕組みも決めてになりました。
誤解を恐れずに言うと、当社は全ての社員が研修に前向きというわけではありません。会社から何かを与えられるのを待つのではなく、自分たちで必要なものを学びとることをよしとする風土だからです。
提案するにあたり、「研修で人は変わらない」という反発を受けることも予想され、研修に対する期待値の調整が必要でした。そこで、リクルートマネジメントスクールの位置づけを、「社員の自己実現を支援する環境づくり」としたのです。最短3時間の研修で、人が変わるわけではないと思います。しかし、自ら学ぶきっかけづくりとしては十分です。研修の位置づけをハッキリさせたことにより、スムーズに受け入れられました。
リクルートマネジメントスクールの運用は、基本的に受講希望者の手上げ方式です。現場での人材育成の主体はマネージャーですから、社員がマネージャーにメールで申請し、それを受けて人事部が手配をします。マネージャーが部下に対して、「この研修を受けたらどうか」と勧めることもあります。
人気のあるコースは、伝える力・聞く力を磨くコミュニケーション系のコースと、生産性向上を目的として段取り力を高めるものです。コミュニケーション系の研修は、若手の受講が中心ですが、マネージャーが部下のスタイル別のコミュニケーションを学ぶために受講することもあります。段取り系のコースは、もう一伸びが期待されている若手社員の受講が目立ちます。フランクリン・コヴィー氏の『7つの習慣』に関する内容など、優先順位づけやタイムマネジメントを学ぶものが選ばれているようです。
これら以外では、新任のマネージャーが部下の育成に困っているとき、その解決の糸口になるコースをリクルートマネジメントスクールのなかから探すケースもあります。経験の少ないマネージャーにとって、頼りになるツールの一つになっているようです。
リクルートマネジメントスクールで受講できるコース一覧は、社内SNSでいつでも確認できるようにしています。リクルートマネジメントスクールから階層別・対象者別にコース案内を出していただいていますが、ただ単にコース一覧を載せるのではなく、「こんな人に向いています」といったガイドラインをマネージャー向けに作成し提供しています。
また、研修コンテンツの内容を受講者目線で伝えるために、受講後のアンケートの一部を社内SNSで公開しています。アンケートの内容を眺めてみると、コンテンツそのものはおおむね好評価です。講師が厳選されているということで、質がしっかり担保されているのだと思います。
特に印象的だった受講者のアンケートは、「社外の方との交流がいい経験になった」というもの。公開型研修の副次的効果として、「異業種交流による刺激」があるのだと気づかされました。一方で、当社の社員は自ら手を挙げて研修に参加しているからこそ、「グループワーク中にモチベーションが低い人がいて、少し残念でした」というコメントもごく少数ですがありました。受講者の意欲が高いからこそ出てくる不満なのだと感じています。
全体の受講履歴を分析することで、「部下とのコミュニケーションに課題を感じているマネージャーが多い」「会議のファシリテーションの仕方にみんな困っている」など次の取り組むべき課題も見えてきました。この情報を元に、リクルートマネジメントスクールの3時間の研修では足りないものに関しては、内製化を進めるのもいいかもしれないと考えています。
社員数増加に伴い、知識スキル別研修において内製化された研修はマンパワー不足になった
業務を通じて学ぶことを良しとし、研修の効果に懐疑的な社員もいた
社外研修を導入するにあたり、初期費用・運用コストが懸念材料となっていた
「自ら学ぶきっかけづくり」という位置づけで導入
社内SNSで研修内容を社員向けに共有
受講者コメントを紹介し、研修内容と受講者のミスマッチ防止
「自ら学ぶきっかけ」という位置づけが功を奏し、サービスに対する理解が浸透した
受講動向を分析し、「コミュニケーションに苦手意識を持っている社員が多いのでは?」など、現場の課題解決に向けた仮説を立てられるようになった
リクルートマネジメントスクールは「キャリア自律人材」を育成するための一助となっている

当社は2020年の中期経営計画の達成に向けて、人材開発面での取り組みをおこなっている最中です。異動・配置や就業環境、組織開発などテーマは広いです。社員一人ひとりが自分でキャリアを考えながら進んでいけるのが理想。人事はあくまで伴走者です。
個人にフォーカスしてキャリアを開発するという考えは、時代の流れからしても当然だと思います。個人のスキルを伸ばすだけでなく、会社に対してのコミットに結び付けるようにできるように考えなくてはなりません。社員がコミットできる環境を整えるのも私たち人事の役割であり、リクルートマネジメントスクールのような自ら学ぶ機会をつくることも重要なのだと思います。
リクルートマネジメントスクールを導入したら、すぐに社員が変わるわけではありません。それでも、「研修したくてもマンパワーが足りない」とか「一定の質を担保して提供したい」などの場合は、とても助かるサービスだと思います。初期費用もかからず手軽に始められるので、当社のように「研修で人は変わらないけれど、変わるきっかけにはなり得る」というスタンスで考えている企業は、検討する価値があるのではないでしょうか。
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